理念 / Concept
これまで主題である「関係性」を絵画や彫刻を使った空間演出で表現してきた。何が善くて、何が悪いのか。普段当たり前に生活していて疑わないことにもう一度目を向ける機会や何か物事を考える材料になってもらえたらと思う。
私が中学生の時に描いた絵が今のような顔のない人物モチーフの原点であり出発点となった。それ以来、表現形式は変わっても続けているし続いている。
大学の卒業制作で初めて絵画から立体にしてその両方を展示する形式を行い、2011年以降は原点である絵画のみの表現を追及してきた。
渡仏後は4年間の滞在期間に共同制作やライブペインティング形式のパフォーマンス、映像作品への出演など今までとは違った表現方法も模索してきた。展覧会の会場もギャラリーだけでなく、映画館やレストランなど様々なオルタナティブスペースでの展示を行ってきた。
帰国後は材料の幅を広げ、キャンバスに代わる支持体として材木を加工する際にでる端材への描写を試みている。絵画の様式として従来まで続いてきた絵画の四角い画面に描き壁に飾るという形式にも疑問をもつ。その制約を取り払った時に新たな表現の可能性を感じると共に新たな感覚を生み出せると信じている。
私は絵画を基礎としテーマごとに必要と思われる要素を組み合わせるようにしていきたい。絵画というツールは自己の内面や思想を表現するのに最適なものだと思うし、またパソコンやカメラなどの電子機器を使わない手仕事に価値を感じるからであり、それは職人的な物を作るという人の原始的な行為だと考えるからである。
作品 / Works
経歴 / Biography
1983年福岡県生まれ。中学生の頃より現在のような顔のない人物を描き始める。東北芸術工科大学・洋画科を卒業し、東京と福岡で展覧会を開く。12年より4年間渡仏、ボルドーを拠点にボルドー、パリなどで展覧会を開く。日本では行わなかったギャラリー以外での展示や共同制作、ライブパフォーマンスやルーブル美術館での団体展への参加など様々な経験を経て、日本へ帰国。黒田清輝も滞在したグレ=シュル=ロワン市で市長賞を受賞、美術館へ作品を寄贈。ドイツのワイン「ウィンザー・ボン・エルバッチ」のボトルラベルにイメージが採用される。帰国後は特別支援学校で教鞭をとりながら香椎宮でのグループ展を中心に作品を発表。美術と写真を事業とした会社「イロみな」を20年4月より起業。
経歴
1983 福岡県生まれ
2007 東北芸術工科大学 洋画科 卒業
2012-15 渡仏
個人展覧会
2019 【フランスでの活動とこれからの展望】WHITE SPACE ONE(福岡)
2015 【Collision 衝突】Villa88(ボルドー)
2014 【Condition 条件】Cinéma UTOPIA(ボルドー)
【Un homme de l’humanitè 一人の人】Galerie Grand E’Terna(パリ)
2013 【Passer par le temps 経て】ZAAD(ボルドー)
2009’10’11’12 共同アトリエ3号倉庫(福岡)
2008’09’10’11’12 ギャラリー58(東京)
グループ展覧会
2016’17’18’19’20【美 つなぐ 香椎宮】香椎宮(福岡)
2015 【Salon de Société National des Beaux Arts】ルーブル美術館(パリ)
2014 【Exposition à Grez-Sur-Loing 2014】グレ・スー・ロワン
2008’09’10【BOOTH EXIHIBITION】 共同アトリエ・3号倉庫(福岡)
受賞歴
2021 Fukuoka Wall Art Project 入賞
2014 Exposition à Grez-Sur-Loing 2014 市長賞
2007 東北芸術工科大学 卒展PRIZE2006 作品買い上げ
レジデンスプログラム
2012 ZAAD(ボルドー)
2008-10 共同アトリエ3号倉庫(福岡)
奨学制度
2016 第31回ホルベイン・スカラシップ奨学生
収蔵
2014 『割合』 グレ・スー・ロワン美術館
動画 / Movie